ゼイゼイゼイ
何をゼイゼイ言ってるの?
息苦しいの?
ゼイゼイ ゾウゼイ
あ、今年の増税で苦しいのね。
でもヨシオには関係ないわよ。
なんで?
税金が上がるのは高額納税者だけだから。
・・・
2020年が始まりましたね。今年から始まったもの知ってますか?屋内施設禁煙、中小企業にも働き方改革・・・。今日は皆さんに関する税金についてのお話です。
2020年から所得税が変わります。ご存知でしたか?その前に所得と年収の違いってご存知ですか?
所得とは収入から経費を引いたものです。入ってきたお金を「収入」
収入から経費を引いたものを「所得」といいます。会社員なら毎月支給される給与が収入ですね。給料やギャンブルなど所得は合計10種類あります。
会社員なら 給与所得 = 収入ー給与所得控除
事業主の方なら 事業所得=収入ー経費
今回はこの給与所得控除額が変更になります。
給与所得控除の引き下げ
(例)サラリーマンAさん 860万(年収)の控除額は?
現 行 860万円×10%+120万円=206万円
改正後 195万円
控除が減る(引かれるものが減る) → 実質、11万円の増税になります。
基礎控除の引き上げ
基礎控除は、今まで全ての人が対象で一律38万円が控除されていました。
しかし今回の改正に伴い、以下のように基礎控除にも適用要件が設定された上で、基礎控除の額が最大48万円に引き上げられることになりました。
・所得税の基礎控除額が38万円→48万円になる。
・合計所得が2,400万円を超える場合は、32万円、16万円と段階的に控除額が少なくなる。
・合計所得が2,500万円を超える場合は、基礎控除額は0円。
これに伴い、住民税の基礎控除の額にも変更が生じます。住民税は、都道府県または市町村が計算するもののため年末調整業務に直接影響はありませんが、2021年6月以降の給与から天引きされる徴収税額に影響することになります。
つまり、前述した①「給与所得控除の引き下げ」+②「基礎控除の引き上げ」と合わせると年収850万円まではプラスマイナス0になり、大きく影響しませんが、
年収850万円を超えると実質的に「所得税の増税」になります。
所得税額調整控除
今回の税制改正で、年収850万円を超えると所得税が増税となることを受け、介護や子育て世代の負担が増えないよう、新しく「所得金額調整控除」という控除が作られました。これは、給与所得控除の引き下げが行われると同時に適用されます。対象者は、年収が850万円を超え、かつ、以下3つの条件のいずれかに該当する方です。
(イ)本人が特別障害者である場合
(ロ)23歳未満の扶養親族がいる場合
(ハ)特別障害者である同一生計配偶者または扶養親族がいる場合
配偶者・扶養親族等の合計所得金額要件等の見直し
2018年から「配偶者控除」「配偶者特別控除」が変わりましたが2020年からは表のように所得金額がそれぞれ10万円引き上げられました。
1)同一生計配偶者及び扶養親族の合計所得金額要件 38万円→48万円 に引き上げ
【モデルケースA】
(夫) 年収 1,200万円
(妻) 年収 103万円
《改正前》
(妻) 103万円 ―65万円 =38万円(年間所得38万円)
(給与等の収入) ( 給与所得控除額)
⇒ 合計所得金額要件(38万円以下)を満たします。
《令和2年分》
(妻) 103万円 ―55万円 =48万円(年間所得48万円)
(給与等の収入) ( 給与所得控除額)
⇒ 合計所得金額要件(48万円以下)を満たします。
よって妻は夫の扶養親族になるということは変わりません。
2)源泉控除対象配偶者の合計所得金額要件についてですが、
結論:『配偶者控除』は夫の年収によって控除額が少なくなる!
源泉控除対象配偶者とは 所得900万(年収1,120万)以下 かつ配偶者の合計所得金額が85万円(年収150万円)以下の人です。
下の表を見てください。
2020年以降は本人の合計所得金額が900万円(年収1,120万円)を超えると徐々に配偶者控除が減額され、1,000万円(年収1,220万円)を超えると、控除額はゼロとなります。
モデルケースB
(妻)年収 103万円 の配偶者控除はいくらになるのでしょう?
(夫)年収900万円×(妻)年収103万円(年間所得38万円)=控除額38万円
夫の年収が上がると
(夫)年収1,200万円×(妻)年収103万円(年間所得38万円)=控除額13万円
※控除額が減り、税金を改正前より多く支払うことになります。
3)配偶者特別控除の対象となる配偶者の合計所得金額要件について
夫婦のうち、配偶者が妻である場合は、妻の収入が103万円(年間所得38万円)以下の場合は『配偶者控除』、103万円以上(同)の場合は『配偶者特別控除』が適用されます。
今回の改正で配偶者特別控除は85万→95万円に引き上げられましたが、
①、②によって妻の年収が同じなら「配偶者特別控除」も、夫の年収に応じて控除額が変動します。
モデルケース
(妻)年収 150万円 の配偶者特別控除はいくらになるのでしょう?
(夫)年収900万円×(妻)年収150万円(年間所得85万円)=控除額38万円
夫の年収が上がると
(夫)年収1,200万円×(妻)年収150万円(年間所得85万円)=控除額13万円
よって 25万控除額が減ったため税金を多く払うことになります。
4)勤労学生の合計所得金額要件
65万円→75万に改正になります。
「合計所得金額が65万円(年収130万円)以下で、かつ、勤労に基づく所得以外の所得が10万円以下であること」とされていましたが、合計所得金額が「75万円以下」に変更されます。
勤労学生控除とは、生活費などのためにアルバイトをしている学生を対象にした制度で、条件を満たすと給与所得から一定金額を控除してもらえます。
まとめ
平成30年度の税制改正で働き方の多様化などをふまえ個人所得税が見直されました。給与所得と公的年金控除の控除額は一律10万引き下げに、基礎控除は10万円引き上げられました。給与と年金所得の両方ある人は基礎控除か雑控除のどちらか一方の控除しか受けられません。
2020年増税のなる方は、
給与所得等の年収860万以上の方です。
フリーランスや自営業者の場合には、関係するのは基本的には基礎控除額ですので、今回の改正では減税の恩恵を受けることができます。
2月から確定申告ね
その前に行かないといけないところがあるんだ。
どこに?
節分の豆まき!
給与所得控除は外
基礎控除は内
何言ってるの?
僕もさっぱりわからない。