なぞなぞいくわよ
早くもらうと小さくて 後でもらうと大きいものなーんだ?
隣のおばあちゃんが育ててるトマトかな
ブブー プチトマトは小さいままでーす
お年玉かな 小さい頃は少ないけど大きくなるとたくさんもらえる
ブブー 幼稚園児のくせに万札持ってるやついるよねー
降参です
正解は国民年金でーす
なんか夢のない答え・・・
国民年金(老齢基礎年金)は老後の保障として一生涯受け取れ原則65歳からもらうことができます。
ただし希望すれば60歳から65歳になるまでの間に繰り上げて国民年金を受け取ることが出来ます。
手続きをすれば1ヶ月単位で年金の繰り上げができます。
今日は年金を繰り上げた時のメリット・デメリットについて話していきます。
60歳からの繰り上げを考えている方はぜひ読んでください。
国民年金受給者数はどれ位いるのでしょうか
令和元年度末現在の国民年金受給者数は、前年度末に比べて 35 万人(1.0%)増加し、3,565 万人となっています。
平均年金月額は、令和元年度末現在で5万6千円となっています。
今後の高齢化に伴い受給者は増加傾向にあります。
次にどれくらいの人が繰り上げ受給をしているのか
令和元年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況によると令和元年度の繰り上げ受給している方の割合は29.5%となっており、約3割の人が繰り上げ受給をしていることになります。
年齢 |
繰り上げ |
本来(%) |
繰り下げ |
平成27年 | 35.6 | 63.1 | 1.4 |
平成28年 | 34.1 | 64.5 | 1.4 |
平成29年 | 32.3 | 66.3 | 1.5 |
平成30年 | 30.8 | 67.7 | 1.5 |
令和元年 | 29.5 | 68.9 | 1.6 |
繰上げ率は年々低下しています。
繰り上げ受給額はどのように決まるか
繰り上げを請求した人は下記の減額率によって計算された年金額が支給されます。
繰上げ減額率=0.5%×繰り上げた月数(60歳~64歳) 最大で30%の減額です。
1ヶ月繰り上げすることで0.5%減額されます。
繰り上げる時期ごとの減額率
老齢基礎年金の年金額( 令和2年度の額)
年金額(満額)= 年額781,700円(月額65,141円)
老齢基礎年金の計算式
国民年金(老齢基礎年金)は20歳から60歳までの40年間保険料を納付し、65歳から死亡するまで
年金を貰うことを基本としています。
年金を受取るために必要な資格期間
2017年8月からは「10年以上」納付していれば、年金がもらえます。
(以前は25年以上となっていました)
繰り上げを行った場合
具体的に60歳から繰り上げ受給した場合の年金支給額を計算してみました。
例 60歳から受給した場合の年金支給額(40年加入)
計算式
60歳・・・(12ヵ月x5年)x0.5x781,700円=547,190円となります。
年齢 |
年間支給額(円) |
支給率(%) |
月額支給額(円) |
60歳 | 547,190 | 70 | 45,599 |
61歳 | 594,092 | 76 | 49,507 |
62歳 | 640,994 | 82 | 53,416 |
63歳 | 687,896 | 88 | 57,324 |
64歳 | 734,798 | 94 | 61,233 |
65歳 | 781,700 | 100 | 65,141 |
次に繰り上げた時のメリット・デメリットを挙げてみました。
メリット
・現金がすぐに手元に入ります。
一般的には退職をしたあとの収入は現役で働いていた頃と比べて減ってしまいます。
貯金も十分でなく、現役時代より減ってしまった収入では、
生活費が補えないのなら不安な毎日を過ごすことになりかねません。
そんな時、繰上げ受給を行うことは大きな魅力です。
デメリットが多い
デメリット
・受け取る年金額が減ることです。
その減額率は一生変わりません。仮に60歳から貰うことにすると、30%の減額になり
その額は今後変わることはありません。
・障害基礎年金を請求できなくなる場合があります。
繰上げ受給をした後、障害を負ってしまった場合、障害年金が受けられないケースもあります。
繰り上げについて気をつけたいこと
・繰り上げ請求後は未納分や、免除期間に関する納付ができません
・国民年金に任意加入して保険料を納めることができません
・寡婦年金をもらえなくなります。
・年金は繰り上げ請求した月の翌月から支給されます
・繰り上げ請求後に取り消しはできません。
申請方法
繰り上げ支給の申請は、60歳の誕生日を迎える3カ月前に届く「裁定請求書」の提出と一緒に行ないます。つまり、60歳の時点で、支給開始時期を決定できます。
繰り上げ支給をするかどうかは、60歳の時点で、経済状況や健康状態、厚生年金や民間年金保険の加入状況などを総合的に見て判断してください。
年金の繰り上げはその減額率は一生変わりません
必ず基礎年金を繰り上げする場合には厚生年金も一緒繰り上げなければいけません
利用するには注意が必要です。
以上のようにメリットよりデメリットの方が多いのが現状です。
繰り下げを行った場合
繰下げ受給
繰り下げた月数x0.7%が年金額に加算されます。
繰下げ増額率=0.7%×繰り下げた月数(66歳~70歳)
例 66歳から受給した場合
計算式
66歳・・・12ヶ月x0.7×781,700=847,362円
年齢 |
年間支給額(円) |
支給率(%) |
月額支給額(円) |
65歳 | 781,700 | 100 | 65,141 |
66歳 | 847,362 | 108.4 | 70,613 |
67歳 | 913,025 | 116.8 | 76,085 |
68歳 | 978,688 | 125.2 | 81,557 |
69歳 | 1,044,351 | 133.6 | 87,029 |
70歳 | 1,110,014 | 142.0 | 92,501 |
繰り上げ受給の損得の分かれ目はいつ?
繰り上げ受給をして、早い時期から年金を受けるのと、繰り上げをせず通常通り受け取るのとでは、
どちらがよいのでしょう
長生きをすればするほど、両者の総受給額の差は縮まり、やがては通常通り受け取るほうが総受給額が多くなります。
一般には16年8ヶ月~16年9ヶ月となるケースが多く60歳からもらい始めると
76歳後半、77歳では損益分岐点になります。
長生きすればするほど、受給額の差は広がります。
令和4年から法改正があります。
法改正の内容
受給開始時期(繰上げ・繰下げ受給制度)の選択肢の拡大
○公的年金の受給開始時期は、原則として、個人が60歳から70歳の間で自由に選ぶことができます。
○ 高齢期の就労の拡大等を踏まえ、高齢者が自身の就労状況等に合わせて年金受給の方法を選択できるよう、繰下げ制度について、より柔軟で使いやすいものとするための見直しを行います。
<繰上げ減額率の変更>
減額 0.5%→0.4%
繰り上げが1ヶ月につに0.5%が令和4年4月から0.4%に変わります。
最大24%の減額になります。
法改正で、この受給開始時期の上限を、70歳から75歳に引き上げになります。
75歳から受給を開始した場合には、年金月額は84%増額となります。(令和4年4月施行)
現在70歳まで繰り下げ可能で、最大42%アップが令和4年4月から75歳まで繰り下げ可能になり最大84%アップとなります。
まとめ
60歳を過ぎても働いている人の割合は年々上がっています。
国も働く意欲のある人には就業機会を与えるような施策を行っています。
60歳といってもまだまだ体力も気力もあり、十分に働ける時代になってきています。
働く人の個々に応じた雇用や就業の機会が増えていけばより豊かな生活が送れる時代となってきたと感じます。
今は私達の生活スタイルに応じて働き方や年金の受給年齢や方法が選択できます。
私も健康ならば働き続けたいと思っています。
今まで書いてきたように60歳から年金を受け取ることは様々なデメリットや注意点があります。
これから年金受給を迎える方は直前になって決めるのではなく、計画的に慎重に判断してください。
健康のためにも後でもらった方がよいな
なんで?
元を取ろうと思って必死で長生きしようとするから
ヨシオはん いつまでも元気どすなぁ
へぇ 120歳まで生きて払った年金倍にしてぶんどってやろうと思ってますねん
生きる糧がえげつない・・・