テンバガーをみつける方法

株を買うときに何を基準に買っていますか

好きな企業、優待券狙い、バリュー株、様々な基準で銘柄を選んでいると思います。

そして株をやっている方ならば、一度は自分の所有している株が５倍、10倍になってほしいと願っているはずです。
そこで今日はこの1年間で株価が急騰した株について、それは具体的にどのような銘柄かそこに何か訳があるのか調べてみました。

テンバガーとは

短期間で10倍以上に価値が急騰した株式の銘柄を、「テンバガー」と呼びます。

「テンバガー(10バガー)」は英語で「Ten Bagger」と表記しますが、

この言葉は米国の伝説的なファンドマネージャーピーターリンチが著書で用いていた言葉です。

バガーとは野球の「塁打」のことで、例えば1試合にシングルヒットと3塁打を打てば、合わせて４バガーということになります。
つまり、テンバガーとは1試合に合計10塁打を打つことを意味します。
1試合に4打席あるとして、シングル、2塁打、3塁打、ホームランでテンバガーです。
大谷翔平でも21世紀枠の高校と対戦しないと無理じゃないでしょうか。そういうわけで、
ウォール街では“評価額が最初の購入価格の10倍となった投資”であったり“株価が10倍になる可能性のある投資”などを指す言葉として使われるようになったようです。

日本で過去 テンバガー となった銘柄

2020年：15銘柄
2019年：2銘柄
2018年：5銘柄
2017年：9銘柄
2016年：13銘柄

2020年は15銘柄　どのような銘柄なのか見てみましょう。

銘柄	市場	上昇率（倍）	2020年安値	2020年高値
テラ （2191）	JASDAQ	23.6倍	92円	2,175円
BASE （4477）	マザーズ	22.3倍	774円	17,240円
ダントーHD（5337）	東1部	18.4倍	58円	1,065円
すららネット（3998）	マザーズ	13.7倍	682円	9,350円
不二硝子 （5212）	JASDAQ	12.4倍	330円	4,100円
ケアネット（2150）	マザーズ	12.0倍	537円	6,420円
サイバーリンクス （3683）	東1部	11.8倍	334円	3,925円
プロルート（8256）	JASDAQ	11.5倍	47円	538円
不二精機 （6400）	JASDAQ	11.1倍	150円	1,670円
チェンジ （3962）	東1部	10.9倍	585円	6,390円
Jストリーム（4308）	マザーズ	10.7倍	638円	6,840円
ベガコーポレー ション（3542）	マザーズ	10.7倍	398円	4,265円
中小企業HD（1757）	東2部	10.5倍	19円	200円
ＧＭＯグロー バルサインHD （3788）	東1部	10.3倍	1381円	14,210円
松屋アール アンドディ（7317）	マザーズ	10.3倍	805円	8270円

特徴として

・コロナ禍の影響でデジタルトランスフォーメーション関連銘柄が多く
・新興市場（マザーズ・ジャスダック）
・500円以下の低位株　時価総額が小さい銘柄が多い

では　2021年現在　１年間でテンバガーとなった銘柄はあるのでしょうか

この１年間株価で１０倍以上になった銘柄を調べてみました。（2021.10.15時点）

２０２１年　テンバガー銘柄

順位	コード	銘柄	市場	株価騰落 【率】(%)	52週安値	52週高値
１位	3936	グローバルウェイ	東M	19.04倍	220	4190
2位	6335	東京機械製作所	東1	15.18倍	245	3720
3位	9101	日本郵船	東1	5.94倍	1,900	11,300
4位	6564	ミダックＨＬＤＧ	東1	5.19倍	1208	6280
5位	5698	エンビプロＨＬＤＧ	東1	5倍	498	2490

1位　グローバルウェイ （3936）

事業概要：ソーシャル・ウェブメディア事業とビジネスウェブアプリケーション事業

３ヶ月リターン：1573％　1年リターン：834.21％
1年間（52週）の騰落率は19.4倍となっています。

現在値  3,905円

12営業日連続でストップ高になりその後も株価は伸びていきテンバガー株となりましたが、その後タイムコインの売却などのニュースで暴落し、株価は乱高下しています。

この銘柄　会長のツイートが面白いと話題になりました。　

１）１：５株式分割
２）今期経常を27倍上方修正
３）仕手株

2位　株式会社東京機械製作所（6335）

事業概要：印刷機械メーカー　国内では新聞輪転印刷機で最大手

３ヶ月のリターン：140.9%  　1年間（52週）の騰落率は15.18倍となっています。

現在値 ：1,795円

１）投資ファンドの　仕手株

この銘柄は投資会社、アジア開発キャピタルが東京機械製作所の株を4割近く買い占めたこと
によって株価が上昇し、その買い占めに対抗するため、東京機械は既存株主に無償で新株予約権を割り当てるという買収防衛策を発表しました。 まだ現在も決着がつかず今後どうなるのか注目です。

そしてこの件がテンバガーになった要因かと思われます。 

３位以下はテンバガーとはなっていませんが上昇率が高い順に紹介しています。

3位　日本郵船　(９１０１）

事業概要：国際的な海上運送業を中心とした総合物流事業のほか客船事業などを運営

３ヶ月のリターン　45.2％　　１年間の騰落率は5.9倍

現在値：7,490円

１）定期船事業が想定を上回って推移していおり、船賃の上昇も２倍以上となっています。
２）上方修正　年間配当を従来予想の200円から700円へ大幅に増額しました。

今年下期は海運業はどこも好調で商船三井（9104）と川崎汽船（9107）も上昇しています。
この銘柄テンバガーになっていませんが、海運業は日本だけでなく、世界でも注目の業界です。
今後も高値が続くのではないでしょうか

4位　株式会社　ミダックホールディングス（６５６４）

事業概要：産業廃棄物の処理・管理業者　　

3ヶ月リターン35.2％　1年間の騰落率5.0％

現在値：5,910円　

1）売上営業利益率が前年同期の37.3％→41.6％に上昇
2）９月に出た静岡の業者の子会社化のニュース

５位　エンビプロ・ホールディングス （5698）小型株

事業概要：建築廃材等を収集・分別し販売するリサイクル産業

３ヶ月のリターンは90.3％　１年間の騰落率は5.0倍です。

現在値：2,413円

１）上方修正：営業利益は21.3億円で前期比2.7倍となり、大幅上方修正した数値の19.2億円を上回りました。22年6月期も23.9億円で同12.2％増と2ケタ増益を計画しています。
２）年間配当金が去年より8円増配→33円に　
その後も順調に株価が上昇しており10月13日には年初来高値をつけています。
今回上位５位を載せています。

では共通点はあるのでしょうか

①企業業績が好調

売上·利益・配当など株価に影響を与える業績発表があるとその後の株価は上昇していきます。

②中型・小型株であること

※中型株とは時価総額が1000億円～2000億円、小型株は1000億円未満

※時価総額とは「発行済み株式数×株価」で計算されます。

ほかに　③株価分割　④仕手株などの点が挙げられます。

※仕手株とは、仕手筋と言われる投資家が巨額の投資資金を武器に銘柄の価格などを意図的に操作している銘柄のことをいいます。
主に、株価の安い低位株で、空売りが可能で発行株数が少ない、すなわち時価総額が小さい、浮動株比率が低い銘柄がターゲットになる事が多い。

仕手株に関しては、私達素人では、予想が付きにくいです。

今回私が使ったスクリーニングはSBI証券から行いました。

検索条件を入れれば誰でも検索できます。

またもっと詳しく調べてみたいのであれば　こちらの書籍をおすすめします。

おすすめの書籍

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この本によると
100倍株を見つけるポイントとして

１．成長性を示す「増収率」が高い
２．稼ぐ力を示す「営業利益率」が高い
３．オーナー経営者で筆頭株主
４．上場5年以内
５．増資や株式分割をおこなっている

このポイントだけ見ても今回の上位銘柄はいくつか該当しています。
興味があるかたは一度読んでみてください。

まとめ

過去の実績を見てみても毎年何銘柄はテンバガーとなっています。

テンバガー銘柄を見つけ出すのは、簡単なことではありませんが、もし見つかれば、５倍、１０倍の株価上昇になります。

興味がある方は来年のテンバガーを探してみてはいかがですか？